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第7話 妹の結婚相手
妹は23歳の時に結婚した。結婚相手は“見てわかるほどのイイ人” だった。
いつもニコニコしていて人当たりが良い。表向きは“いい人”だった。
妹の結婚相手は、 “岩手県の花巻市の福島家の本家”の長男だった。自分たちで“本家”と言っている時点で胡散臭いが、確かに実家は花巻市の中心部にある土地付きの大きな一軒家だった。
妹は入院生活のせいで高校中退だったので学歴は中卒だった。福島家では“本家の嫁に相応しくない”と罵られ、強制的に通信制の高校に入学させられた。
妹と結婚相手の間には、二人の男の子が出来た。外見には幸せな家族に見えたかも知れない。だって結婚相手は“イイ人” だったからだ。
結婚して3年が過ぎようとしていた。妹が僕に「福島君と離婚したい」と言い出したのは、その頃からだった。どうも通信制の高校も留年してしまい、姑から嫌味を言われていたらしい。問題は“福島君” だ。姑が嫁をいびっている最中、何も言わずにニコニコとそのいびりを聞いているらしいのだ。そして姑のいびりが終わった後で、二人っきりになった時に「気にするな」と優しく微笑むらしい。
同じようなことが何度もあった。僕は気付いてしまった。と言うか気付くのが遅かった。妹は結婚してすぐにそれに気付いていたらしい。福島君は“典型的な八方美人”だったのだ。自分の親にも良く思われたいから、嫁いびりの時は何も言わずにそれを聞き、それが終わった後に嫁へのフォローも忘れない。典型的な“いい人”だった。
ただ“機能不全家族”で育った僕にしてみれば、福島君は許せなかった。妹がやっと手に入れた幸せと思った結婚相手が、“妹のことを一番に思っていない”このことが、僕には許せなかった。次第に僕は福島君に憎しみを覚える様になった。福島君がニコニコすればニコニコするほど、“誰にでもニコニコするんだろこの野郎!”と思えてきた。
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